環境動態(河川)に関する調査研究

 

東京電力ホールディングス(株)福島第一原子力発電所事故により、福島県内の森林や農地など広い範囲に放射性セシウムが沈着しました。これらは河川に流れ込み、下流域や海に流出すると考えられることから、阿武隈川をはじめとする中通り・浜通りの河川において、流下する放射性セシウムの調査を行っています。

 

調査研究の概要

 

広域多地点での調査

阿武隈川をはじめとする中通りの
河川や浜通りの主要河川において、
懸濁態と溶存態の放射性セシウム濃度を
測定しています。
また、水位や濁度の測定結果を基に
放射性
セシウムの移行量を推定し、経時的な 
変化や地域の特徴などによる影響を調べています。
広域多地点調査1 調査の結果、全ての地点で河川水中の放射性セシウム濃度は引き続き
低下傾向を示しています。
事故から約10年後の濃度は、事故直後の濃度と比較して、
10分の1以下になっています。
 

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単一河川での調査

川俣町から伊達市を流れる広瀬川を対象に、雨の降っていないとき(平水時)や、大雨等により増水したとき(出水時)の河川水の放射性セシウム濃度を測定し、その変化などを調べています。

 この結果をもとに、モデルを用いて、流下する放射性セシウムの移行状況のシミュレーションを行っています。


 river03.jpg その結果、河川の流下に伴う放射性セシウムの平水時の濃度変化を
概ね再現することができました。
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