環境動態(令和2年度福島県環境創造センター成果報告会)

 

口頭発表(題目をクリックすると動画に移動します(YouTube))

題目 環境動態部門の取組について
(14分)
福島県の河川と湖沼における放射性セシウムの淡水魚への移行
(11分)
野生鳥獣における放射性セシウム濃度と体内への放射性セシウム移行
(10分)
山菜(コシアブラ)の放射性セシウム分析調査結果および研究成果の普及活動について
(14分)
発表者 国立環境研究所福島支部
林 誠二
国立環境研究所福島支部
石井 弓美子
福島県環境創造センター
斎藤 梨絵
日本原子力研究開発機構
伊藤 聡美
         

 

ポスター発表(画像もしくは題目をクリックすると拡大表示されます)

環境動態1 環境動態2 環境動態3 環境動態4
河川を流れる放射性セシウムの動き 森林域における放射性セシウムの分布と動き 水圏における放射性セシウムの分布と動き 川から海へのセシウム流出量を算出
環境動態5 環境動態6 環境動態7 環境動態8
避難指示区域の生物相研究におけるオープンサイエンスの取り組み 帰還困難区域に分布するアカネズミ (Apodemus speciosus) の被ばく量推定とその雄性生殖器への影響 森林河川の懸濁物質・ダム湖の底質における生物利用性の放射性セシウム量の評価 横川ダム底質からの137Cs溶出再現モデルの構築

 

環境動態部門長(塚田祥文(国立大学法人福島大学環境放射能研究所教授)のコメント

 

環境動態部門では、環境における放射性物質の移行挙動および生態系への影響を評価するため、現在進行中のフェーズ2において「移行挙動評価」、「移行モデル」、「生態系への影響評価」の3テーマに基づき調査研究を進めている。

森林では、依然として放射性セシウムの90%以上がリター(落葉)と表層土壌に分布することを明らかにした。また、淡水魚や野生動物の放射性セシウム濃度は、食性によって大きく異なること、避難指示区域内において一部の動物の観察頻度が増加していることを明らかにした。河川から海へ流出する放射性セシウムの移行モデルを開発し、阿武隈川を含む複数の河川に対して流出量の算出が可能となった。

今後も、県民の関心が高い農林水産業や生活環境に関連する調査研究を進展させ、安心・安全等に関する地域のニーズに直接応えられるよう、科学的知見を広く県民に発信していくことが求められる。